あおきのきもの

私たちは“きものそのもの”をお売りしているだけではないと考えております。
きものを着ることは私たちに大きな喜びを与えてくれます。
それは、いにしえから脈々と受け継がれてき伝統技術と日本ならではの雅な美意識によっ て作り出され、たとえ現代的な風景のなかでも凛とした佇まいが圧倒的な存在感を 醸し出す、究極の美しさを備えているからだと思われます。
日本に生まれた優越さえ感じさせるこのきものを、人生のなかでもっと楽しんでいただき たい、きものを通して新しい世界に出会ってほしいという願いを込めているのです。

1885年に創業、反物の商いからスタートした青木呉服店は戦時中、 大阪から富山へと拠点を移し現在へと至ります。
創業以来、私たち家族はこの家業を愛し続け、大切につないできました。
「あおき」のテーマであり、魂ともいうべき“愛”は、 実はお客さまからおしえていただいたものです。
私たちはきものを通して親が娘を想う深い愛情、 孫への希望、妻への感謝などさまざまな“家族愛”に出会わせて いただきました。このかけがえのない“家族愛”こそが 私たちがもっとも大切にしたいもの。
そして、今度は少しでも多くのお客さまにきものを通じてこの“愛”を伝えたいと 思っているのです。日本の伝統であるきもの文化も時代の流れにより 大きく変化していきます。人々の価値観や美意識の移り変わりに柔軟に対応しながらも、 きものの真価をしっかりと見出し、未来へと伝えていくこと、そして”きものの生命”とも いえる、きものを着る方やご家族の”愛”を伝えていくことこそが私たちの使命なのではな いかと思っております。

“きものを着る喜びを知っていただく”、そして“きものがつなぐ家族愛を伝える” という私たちの信条はどんな時代になっても揺らぐことはありません。 ただ、きものを取り巻く環境の変化は否めないところがあります。 現在では冠婚葬祭など必要に迫られてきものを着ることが多くなっています。 また手軽なもの、一時的な華やかさがもてはやされることもあります。 そのようななかで私たちのできることは、 “人生を楽しむためのきもの”、“きもので祝う人生の節目を家族の記念日にする”など さまざまな機会を創出し、お客さまの使いやすさを考え、また きものを着ることに伴う困難をなくすことだと考えております。 「あおき」は、お客さまとの一期一会を大切にし、きものを通して一生のお付き合いを させていただくことを強く決意いたします。そしてお客さまお一人お一人の人生がより豊 かに、きものとの出会いによって彩りある未来になるよう、心を込めて尽くしたいと望ん でおります。