大人のゆかたの楽しみ方

6月8日のうららかな午後
数年ぶりに、石﨑 功 先生による
「大人の浴衣の楽しみ方講座」開催です

浴衣の起源は、平安時代にまで遡ります。
当時の入浴は、現代のように
湯船に浸かるのではなく
蒸気を浴びる「蒸し風呂」が主流でした。
貴族たちは、やけど防止、汗取り、
そして裸を隠す目的で、
麻の薄い単衣を身につけていました。
これが「湯帷子(ゆかたびら)」と呼ばれた
浴衣の原型だそうです。

裸でに浸かる入浴習慣が広まると、
湯帷子は湯上がりに肌の水分を吸い取る
バスローブのような役割を担います。

江戸時代に入り、銭湯が普及するとともに、
庶民への普及と普段着化が進み
明治時代以降には普及着として定着したそうです。

クイズ形式でも浴衣の知識を深めます。
最近は詳しいお客様が多く、
みなさまの反応も良いので
お話しする先生も楽しそう

歌舞伎役者の浴衣の柄がどの役者のもの?

これは中村勘三郎の文様です。
「中」と「ら」はわかったと思いますが、
それでは「む」はどこでしょうか?

役者柄は格子が多いですが、
格子の線の本数で言葉を表すが多いです。
この場合は、格子が六本格子になっています。
六本=「む」を表しているのです。

これは菊五郎格子とも言われている文様です。
「キ」と「呂」はわかると思いますが、
「ク」と「ゴ」は何で示しているでしょうか?

これも格子の線の本数に注目してください。
縦の線は本数が四本で横の線が五本であることを気づきましたか?
縦と横の本数を足すと九本で「キ九」、
キと呂の間が五本なので、
「五呂」で「キ九五呂」で菊五郎になるわけです。
シャレが効いていますよね。

これも有名で「かまわぬ文様」です。
市川團十郎が舞台で着たことで有名になりました。
こういう文様は「判じ文様」といって、
文字と絵を組み合わせて謎解きのような文様にする
という江戸時代後期に流行った文様です。

この「かまわぬ」は、
歌舞伎の演目である「かさね」の中で、
与右衛門を演じる際に7代目市川團十郎が
この文様のきものを着たことで大流行しました。

皆さんもゆかたは思い切って、
いつもは着ないような派手な色や文様に
チャレンジして、着ていく場所や
会う人に関連したヒントを
コーディネートに込めて、
自分だけの楽しみを作るのも
楽しいかと思います。

今年のはぜひ浴衣
たくさん楽しんでくださいね!

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